DashWareというソフトウェアを使い、自作ロガーで取得したデータを動画にオーバーレイ表示する方法をまとめました。
DashWareとは
DashWareは、ロガーで取得したデータを動画にオーバーレイ表示できるソフトウェアです。車・自転車・ドローンなどレースの編集によく使われているようですが、鳥人間コンテストやハイブリッドロケットの動画編集でも便利だと思います。
ネットには既製品のロガーでの使い方はありましたが、自作ロガーへの対応はほぼ手探りで調べたことをまとめたので間違いがあるかもしれません。
DashWareの使い方
インストール
公式サイトからダウンロードできます。
プロジェクトの作成
File -> New Projectより、新しいプロジェクトを作成します。Project Templateはデフォルトで表示されるゲージの設定だけなので<None>
で問題ありません。
動画の読み込み
以下のように動画を読み込みます。
データの読み込み
同様にデータを読み込みます。
ここからEdit ProfilesをクリックしてData Profileの設定に移ります。
Data Profileの作成
Data Profileを設定することで自作ロガーに対応させます。この記事の本題です。
ここでDashWare Loggerをクローンして自作ロガー用のプロファイルを作成します。名前はMy Loggerにしました。
CSVのフォーマット
自作ロガーからデータをCSVで吐き出し、Separator Settingで設定した区切り文字、Decimal Formatで設定した小数点にフォーマットを合わせます。
1行目にはHeader Lineなるものが必須のようで、“hello"など適当な文字列を置いておく必要があります。
CSVファイルは以下のようになります。
“hello”
“Time”,“Elevation Meters”
0,-0.3609
0.1,-0.3809
0.2,-0.4609
0.3,-0.4609
…
データ名の対応
2行目に指定するデータ名は、Column Mappingsで指定します。Column Mappingsの行をダブルクリックし、Data Column Mapping Editorを開きます。
Input ColumnのInput Data ColumnでCSVファイルに書いたデータ名を指定します。ドロップダウンリストではなくコンボボックスなので好きな文字列を入力できます。ラジオボタンは文字列を含むか完全に一致するかどちらでデータを取り込むかの選択です。CSVファイルでデータ名はダブルクォーテーションをつけることに注意してください。
Column Mappingでは、取り込んだデータをDashWare内でなんという名前で扱うかを指定します。カテゴリーとその中の種類を指定するようになっていて、選択肢にないものは選べません。
時間の設定
時間をもとに動画と同期させるので"Time"
は<Required>
となっていて必須です。CSVファイルの"Time"
の列を時間として読み取ります。単位は秒で正の数しか受け付けません。
カウントダウンを含む場合など、負の時間を含む場合はこれとは別にデータ列を用意します。
ゲージの設定
Guage ToolBoxから好きなゲージを動画の部分にドラッグアンドドロップして追加します。
これをダブルクリックすると詳細な設定が可能ですが、基本的にはColumn Mappingでカテゴリーとデータの種類を適切に設定していれば設定を変更する必要はありません。
同期
Synchronizationを開いて動画とデータの同期を行います。この操作に関しては公式のチュートリアル動画の0:45以降が分かりやすいです。
書き出し
File -> Create Videoから完成した動画を書き出せます。
作成例
ハイブリッドロケットの打ち上げの動画をDashWareを使って編集しました。この詳細は別の記事に書きました。